「2次関数の最大最小」のコツ④(定義域の両端が動く)
数学のコツ
【高校数学】2次関数の最大最小、定義域が動くって怖くない!攻略のコツ
皆さん、こんにちは! 数学の勉強は順調に進んでいますか?
2次関数の最大最小問題、得意な人もいれば、ちょっと苦手意識がある人もいるかもしれませんね。特に、定義域の両端が動くタイプの問題になると、「うわ、複雑そう…」と身構えてしまう人も多いのではないでしょうか?
でも、安心してください! このタイプの問題にも、しっかりとした攻略法とコツがあります。今回は、そんな「定義域の両端が動く2次関数の最大最小」問題の解き方を、具体例を交えながら分かりやすく解説していきます。
なぜ「定義域が動く」と難しく感じるのか?
通常の2次関数の最大最小問題は、定義域が固定されているため、軸の位置と定義域の関係を一度考えれば終わりです。しかし、定義域が動くと、その軸と定義域の位置関係が変化するため、場合分けが必要になります。これが、難しく感じる最大の理由です。
攻略の鍵は「軸」と「場合分け」!
では、具体的にどのように考えていけば良いのでしょうか? 攻略の鍵は、以下の2点です。
- 軸の位置を常に意識する
- 定義域と軸の位置関係で場合分けをする
2次関数の最大最小は、基本的には頂点(軸)の位置と、定義域の両端の値で決まります。定義域が動くということは、この「軸」と「定義域」の相対的な位置関係が常に変化するということです。
具体的な場合分けのパターン
一般的に、
のグラフについて、定義域が ( は定数、 は変数)のように与えられている場合を考えましょう。頂点の
座標を とします。このとき、場合分けは大きく分けて以下の3つのパターンに集約されます。1. 定義域が軸の左側にある場合
- 定義域の右端が軸の左側にある、つまり の場合です。
- このとき、グラフは定義域内で単調減少なので、最大値は のとき、最小値は のときとなります。
2. 定義域が軸をまたぐ場合
- 定義域の左端が軸の左側、右端が軸の右側にある、つまり の場合です。
- このとき、**最小値は軸である のとき(頂点)**となります。
- 最大値は、軸から遠い方の定義域の端点でとります。つまり、 と の大小関係によって、 または のいずれかで最大値をとります。さらに細かく場合分けが必要になることもあります。
3. 定義域が軸の右側にある場合
- 定義域の左端が軸の右側にある、つまり の場合です。
- このとき、グラフは定義域内で単調増加なので、最大値は のとき、最小値は のときとなります。
これらのパターンを、グラフを書きながら視覚的に理解することが非常に重要です。
コツは「グラフを動かすイメージ」!
文章で説明するだけではピンとこないかもしれません。一番のコツは、2次関数のグラフは固定したまま、定義域の区間を左右にスライドさせていくイメージを持つことです。
- まず、与えられた2次関数の軸の方程式を求め、グラフの概形を把握します。
- 次に、定規やペンなどを定義域に見立てて、それを左右に動かしてみましょう。
- 定義域を動かす中で、軸が定義域のどこに位置するかを常に意識します。
- 軸が定義域の左外にあるとき
- 軸が定義域の内にあるとき(最小値は頂点)
- 軸が定義域の右外にあるとき
- それぞれの位置関係で、最大値・最小値をとる の値がどこになるのかを確認します。
例題で確認してみよう!
例:関数
( )の最大値と最小値を求めよ。この関数の軸は
です。定義域の右端 が動きます。-
場合1:
のとき- 定義域が軸の左側にあるため、単調減少。
- 最大値: で
- 最小値: で
-
場合2:
のとき-
定義域が軸をまたぐ(または軸が定義域内にある)ため、最小値は頂点。
-
最小値:
で -
最大値は、
と のどちらでとるかによってさらに場合分け。- 軸から までの距離は
- 軸から までの距離は
- 最大値: で
(つまり )のとき:
- 最大値: で
(つまり )のとき:
-
このように、丁寧に場合分けをしていくことで、どんな複雑に見える問題でも解き進めることができます。
まとめ
「2次関数の最大最小(定義域の両端が動く)」問題は、一見難しそうに見えますが、軸の位置を常に意識し、定義域と軸の相対的な位置関係で場合分けをするという基本を徹底すれば、必ず解けるようになります。
焦らず、グラフを動かすイメージを持ちながら、一つ一つ丁寧に場合分けをしてみてください。練習を重ねることで、きっと自信を持って取り組めるようになるはずです! 応援しています!