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中学受験「場合の数」のコツ

数学のコツ

 

中学受験算数「場合の数」は得意分野に!プロが教える攻略のコツ

 

中学受験の算数で、多くの受験生が苦手意識を持つ単元の一つに「場合の数」があります。「場合の数」は、組み合わせや並べ方など、限られた条件の中で何通りのパターンがあるかを数え上げる問題です。一見すると難しそうですが、実はコツと正しいアプローチを知っていれば、得意分野に変えることができるんです。

今回は、中学受験算数の「場合の数」を攻略するための具体的なコツと、考え方のステップを解説します。

 

コツ1:とにかく「書き出す」!視覚化が攻略の第一歩

 

「場合の数」の基本は、すべての場合を漏れなく、重複なく数え上げることです。そのためには、頭の中だけで考えるのではなく、実際に書き出すことが非常に有効です。

  • 樹形図(じゅけいず):最も基本的な方法です。最初の選択肢から枝分かれするように、次の選択肢、その次の選択肢と、考えられるすべての場合を書き出していきます。特に、段階的に選択肢が減っていく問題や、順番が関係する並べ方の問題で威力を発揮します。

  • 表や図:2つの要素が関係する問題(例:サイコロ2個の目の出方、男女の組み合わせなど)では、表を使うと整理しやすくなります。図形に関する場合の数では、実際に図を書いて線や点を数えるのも効果的です。

最初は時間がかかるように思えても、視覚的に整理することで、間違いなく正確な答えにたどり着くための最も確実な方法です。

 

コツ2:「和の法則」と「積の法則」をマスターする

 

場合の数の問題を解く上で、頻繁に使うのが「和の法則」と「積の法則」です。この2つの法則を使いこなせるようになれば、計算で素早く答えが出せるようになります。

  • 和の法則:

    「Aという事柄がm通り、Bという事柄がn通りあり、AとBが同時には起こらない(排反である)とき、AまたはBが起こる場合の数は m+n 通り」

    例えば、「サイコロを振って奇数が出るか、または3の倍数が出る場合」のように、「または」「〜か、〜か」という言葉がヒントになることが多いです。

  • 積の法則:

    「Aという事柄がm通り、そのそれぞれに対してBという事柄がn通り起こるとき、AとBが連続して起こる場合の数は m×n 通り」

    例えば、「A地点からB地点まで行く方法が3通り、B地点からC地点まで行く方法が2通りあるとき、A地点からC地点まで行く方法」のように、「続けて」「〜してから〜する」といった言葉がヒントになります。

この2つの法則を正しく使い分けることが、計算問題を解く鍵です。問題文をよく読み、どの法則を使うべきかを見極めましょう。

 

コツ3:「グループ分け」と「余事象」の考え方

 

複雑な問題に出会ったとき、問題をシンプルにするためのテクニックも重要です。

  • グループ分け(場合分け):

    条件が複数ある場合や、状況によって考え方が変わる場合は、条件ごとに**「場合分け」**をして、それぞれの場合の数を計算し、最後にそれらを合計します。例えば、「少なくとも1人は男子がいる場合」のような問題では、「男子1人の場合」「男子2人の場合」…と分けて考えることができます。

  • 余事象(よじしょう):

    「〜でない場合」「少なくとも〜の場合」といった表現が出てきたら、「全体の場合の数」から「該当しない場合の数(余事象)」を引く、という考え方が有効です。

    例えば、「少なくとも1人は男子がいる場合」は、「全体の組み合わせ」から「全員女子の組み合わせ」を引く方が、個別に場合分けするよりも簡単になることがあります。

 

コツ4:練習あるのみ!解いた後は「なぜそうなるか」を考える

 

結局のところ、どんな算数の単元も演習量が最も重要です。多くの問題に触れることで、様々なパターンや解法の引き出しが増えていきます。

ただし、ただ数をこなすだけでなく、**「なぜこの解き方になるのか」「なぜこの公式を使うのか」**をしっかり理解することが大切です。間違えた問題は、答えだけでなく、なぜ間違えたのか、どうすれば正しく解けたのかを徹底的に分析しましょう。

 

まとめ

 

「場合の数」は、論理的な思考力が問われる単元であり、中学受験算数の中でも特に差がつきやすい分野です。しかし、ご紹介した「書き出す」「法則を理解する」「考え方を工夫する」といったコツを意識し、繰り返し練習することで、必ず得意分野にすることができます。

地道な作業に思えても、一つ一つの問題を丁寧に解き進めることで、着実に力がついていきます。焦らず、楽しみながら取り組んでいきましょう!

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