「正弦定理」のコツ
数学のコツ
みなさん、こんにちは!
渋谷数学塾塾長の清水です。
今日は「正弦定理」コツを紹介しますね。
正弦定理をマスターする3つのコツ!これでテストも怖くない
数学の図形問題でよく登場する正弦定理。「なんとなく公式は覚えているけど、いざ問題を解くとなるとなかなか使いこなせない…」と感じている方も多いのではないでしょうか?
正弦定理は、三角形の辺の長さと角の正弦(サイン)の関係を表す非常に便利なツールです。これを使いこなせれば、今まで解けなかった問題もスラスラ解けるようになりますよ!
今回は、正弦定理をマスターするための3つのコツをご紹介します。
1. 正弦定理の「形」をしっかり覚える
まず基本中の基本ですが、正弦定理の公式を正確に覚えましょう。
ここで、
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:三角形の3つの辺の長さ
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:それぞれの辺と向かい合う角の大きさ
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:三角形の外接円の半径
を表します。
この公式を見て、「げ、覚えることが多い…」と思った方もいるかもしれませんね。でも大丈夫!ポイントは、**「向かい合う辺と角のペア」**に注目することです。
例えば、
は角 と向かい合っていますよね? 正弦定理は、「辺の長さ ÷ その辺と向かい合う角のサイン」が、どの辺と角のペアでも同じ値になることを示しているんです。まずはこの美しい関係性を頭に叩き込みましょう!
2. 「どんな時に使うか」を明確にする
公式を覚えるだけでは、実際に問題を解く時に「いつ使えばいいの?」と迷ってしまいますよね。正弦定理を使うのは、主に以下の2つのパターンです。
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パターン1:2つの角と1つの辺の長さが分かっているとき
例えば、角Aと角Bの大きさと、辺aの長さが分かっている場合、辺bの長さを求めることができます。
この式を変形すれば、b=sinAasinB と簡単に求まります。
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パターン2:2つの辺と1つの角の大きさが分かっていて、別の角の大きさを知りたいとき
例えば、辺aと辺bの長さ、そして角Aの大きさが分かっている場合、角Bの大きさを求めることができます。
この式を変形すれば、sinB=absinA となり、角Bのサインの値が分かります。
さらに、外接円の半径
が絡む問題でも正弦定理は大活躍します。-
外接円の半径Rが分かっていて、辺の長さを求めたいとき
例:a=2RsinA
このように、「今、何が分かっていて、何を求めたいのか」を整理することが、正弦定理を使うかどうかの判断基準になります。問題文から与えられた情報と、求めたい情報を冷静に把握しましょう。
3. 計算の前に「イメージ」する
複雑な計算を始める前に、一度図形をざっと頭の中でイメージしてみましょう。
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「一番長い辺の向かい側には、一番大きな角があるはずだ」
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「鋭角三角形なのか、鈍角三角形なのか?」
などを意識するだけでも、計算ミスや、サインの値の取り違え(例えば、
と のように、同じサインの値を持つ角が2つある場合)を防ぐことができます。特に、角の大きさを求めるときは、答えが一つに絞れない場合があります。例えば、
となった場合、角 は だけでなく、 の可能性もあります。このとき、他の角の大きさとの合計が を超えるか超えないかなど、三角形の内角の和が であるという制約を意識して、適切な方を選ぶ必要があります。
まとめ
正弦定理を使いこなすための3つのコツ、いかがでしたでしょうか?
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公式の「形」をしっかり覚える(向かい合う辺と角のペア!)
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「どんな時に使うか」を明確にする(与えられた情報と求めたい情報で判断!)
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計算の前に「イメージ」する(図形の性質を意識!)
これらのコツを意識して、たくさんの問題を解いてみてください。練習を重ねることで、正弦定理があなたの強力な武器になるはずです!
正弦定理をマスターして、図形問題を楽しく解いていきましょう!