「余弦定理」のコツ
数学のコツ
数学苦手でも大丈夫!余弦定理をマスターする3つのコツ
高校生の皆さん、こんにちは!渋谷塾塾長の清水です。
数学、特に図形問題で登場する余弦定理に苦手意識を持っている人はいませんか?「あの複雑な式、いつ使うの?」「覚えられない!」と感じているかもしれませんね。でも大丈夫!余弦定理は、いくつかのポイントを押さえれば、数学が苦手な人でも必ず使いこなせるようになります。
今回は、余弦定理をマスターするための3つのコツをご紹介します。これを知れば、定期テストでも入試でも、余弦定理の問題で点が取れるようになりますよ!
コツ1:余弦定理は「2辺夾角」か「3辺」で使う!
まず、余弦定理を使う場面をしっかり覚えましょう。余弦定理を使うのは、大きく分けて以下の2つのパターンです。
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「2辺とその間の角(夾角)」が分かっているとき → 残りの1辺の長さを求める
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「3辺の長さ」が分かっているとき → いずれかの角の大きさを求める
この2つの状況を問題文で見つけたら、「あっ、余弦定理の出番だ!」とピンとくるようにしましょう。
例えば、
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「三角形ABCで、AB=5, BC=7, ∠B=60°のとき、ACの長さを求めよ。」
→ 2辺(ABとBC)とその間の角(∠B)が分かっているから、ACを求めるのに余弦定理!
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「三角形DEFで、DE=3, EF=4, FD=5のとき、∠Eの大きさを求めよ。」
→ 3辺(DE, EF, FD)が分かっているから、∠Eを求めるのに余弦定理!
このように、問題で与えられている情報に着目することが最初のコツです。
コツ2:公式は「セット」で覚える!
余弦定理の公式は、形が似ていて混乱しやすいですよね。でも、実はとてもシンプルなんです。三角形ABCにおいて、辺の長さをa, b, c、それぞれの向かい合う角をA, B, Cとすると、公式は次のようになります。
a2=b2+c2−2bccosA
b2=c2+a2−2cacosB
c2=a2+b2−2abcosC
どうですか?それぞれの式は、
「求めたい辺の2乗」=「残りの2辺の2乗の和」-「残りの2辺と、その間の角のcosをかけたもの」
という「セット」になっていることが分かりますね。
例えば、辺
を求めたいなら、右辺には が出てきて、挟む角は ( の向かいの角)になる、というように対称性を意識して覚えましょう。cosA=2bcb2+c2−a2
cosB=2cac2+a2−b2
cosC=2aba2+b2−c2
これらの式も、「求めたい角のcos」=「その角を挟む2辺の2乗の和」-「残りの辺の2乗」を、「その角を挟む2辺と2をかけたもの」で割ると覚えると、混乱しにくくなります。
頭の中で「
の式は、右辺が と で$\cos A$を使う形」というように、使う文字の組み合わせを意識して覚えるのがコツです。
コツ3:実際に手を動かして練習あるのみ!
どんなにコツを知っていても、実際に問題を解いてみなければ身につきません。
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まずは簡単な問題から: 教科書や問題集の基本的な例題を、公式を見ながらでも良いので解いてみましょう。
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図をかく: 問題文だけだとイメージしにくいので、必ず自分で図をかく習慣をつけましょう。図に分かっている長さや角度を書き込むことで、どの情報が与えられているか、何を求めたいのかが明確になります。
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計算ミスに注意: 余弦定理は計算が少し複雑になりがちです。特に平方根の計算や符号のミスに気をつけましょう。
最初は時間がかかっても、繰り返し練習することで、自然と公式が頭に入り、解くスピードも上がっていきます。
まとめ
余弦定理は、数学の図形問題を解く上で非常に重要な定理です。
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**「2辺夾角」か「3辺」**の状況を見極める
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**公式を「セット」**で関連付けて覚える
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とにかく手を動かして練習する
この3つのコツを意識して、ぜひ余弦定理を自分の得意分野にしてくださいね!応援しています!