「N進法」のコツ
数学のコツ
N進法のコツ!数学苦手でもスッキリわかる考え方
みなさん、こんにちは!
渋谷数学塾塾長の清水です。
「N進法」と聞いただけで、頭が痛くなる数学苦手さん、いませんか? 2進数とか16進数とか、日常生活で使わないから余計に難しく感じますよね。でも大丈夫! 実はN進法って、考え方のコツさえ掴めば、とってもシンプルなんです。
今日は、数学が苦手な方でもN進法が得意になっちゃう、目からウロコのコツをお伝えします!
N進法って何? いつも使ってる10進法と何が違うの?
まず、N進法が何なのか、簡単に復習しましょう。
私たちは普段、10進法を使っています。これは、数字を数えるときに0から9までの10種類の数字を使い、9の次は桁が上がって10、19の次は20…と数えていく方法です。10個集まると桁が1つ上がるから「10進法」なんですね。
では、N進法とは何かというと、「N個集まると桁が1つ上がる」数え方のことです。例えば、2進法なら2個集まると桁が上がり、5進法なら5個集まると桁が上がります。
イメージとしては、数を数えるときに使う「箱」の大きさが変わる、と考えるとわかりやすいかもしれません。10進法なら10個入る箱、2進法なら2個入る箱、といった感じです。
【コツ1】「位の重み」を意識する!
N進法を理解する上で最も重要なのが、「位の重み」という考え方です。10進数で考えてみましょう。
例えば、数字の「123」があったとします。これは、
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100が1つ
-
10が2つ
-
1が3つ
という意味ですよね。つまり、1×102+2×101+3×100 と表せます。
それぞれの桁が持つ「重み」は、右から 100 (1の位)、101 (10の位)、102 (100の位) となっていて、10倍ずつ増えていきます。
N進法でも全く同じです! たとえば、2進数の「
」を考えてみましょう(N進数の表記は、数字の右下に小さい括弧で何進数かを示します)。2進数の場合、位の重みは右から
(1の位)、 (2の位)、 (4の位) と、2倍ずつ増えていきます。なので、
は、-
(4の位) が1つ
-
(2の位) が0個
-
(1の位) が1つ
となり、1×22+0×21+1×20=1×4+0×2+1×1=4+0+1=5 となります。
このように、それぞれの位が何倍の重みを持っているのかを意識するだけで、N進数を10進数に直すのが格段に簡単になります。
【コツ2】10進数からN進数へ変換する「割り算マジック」
次に、10進数をN進数に変換する方法です。これも簡単な「割り算マジック」を使えば、スルスル解けます。
例として、10進数の「13」を2進数に変換してみましょう。
-
変換したいNでひたすら割っていく!
13を2で割ります。
13÷2=6 余り 1
-
商をさらにNで割る!
6÷2=3 余り 0
-
商が0になるまで繰り返す!
3÷2=1 余り 1
1÷2=0 余り 1
-
出てきた余りを下から順に並べる!
余りは下から順に「1」「1」「0」「1」ですね。
なので、13を2進数で表すと 1101(2) となります。
これは、N進数の位の重みとは逆のプロセスを踏んでいるため、このような割り算で求められるんです。慣れてくると、頭の中でサッとできるようになりますよ!
【コツ3】数の種類に注目する! N個集まると桁が上がる!
N進法で使える数字は、0からN-1までです。
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2進数:0, 1
-
5進数:0, 1, 2, 3, 4
-
16進数:0, 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, A, B, C, D, E, F(10以上はアルファベットを使います)
N個集まると桁が上がる、という原則を常に意識しましょう。
例えば、5進数で「12(5)」の次は何になるでしょう?
「2」の次は「3」、「4」と数えて、5進数では「5」という数字は使えません。なので、4の次は繰り上がって「10(5)」となります。
この「N個集まると桁が上がる」という感覚を掴むと、N進数の足し算や引き算も理解しやすくなります。
まとめ:N進法は怖くない!
N進法は、私たちの身の回りではあまり使わないかもしれませんが、コンピュータの世界では当たり前のように使われています。これらのコツを掴めば、N進法に対する苦手意識もグッと減るはずです。
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位の重みを意識する! (
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割り算マジックで変換する! (下から余りを読む!)
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使える数字の種類と繰り上がりを意識する! (N個集まると桁上がり!)
ぜひ、これらのコツを使って、N進法の問題に挑戦してみてください! きっと、これまでよりスッキリと理解できるはずです。
N進法、少しは得意になれましたか?