「年齢算」のコツ
数学のコツ
中学受験算数・年齢算のポイントは「いつの時代も変わらない○○」!
みなさん、こんにちは!
渋谷数学塾塾長の清水です。
今回は中学受験の算数で多くの受験生がつまずきがちな年齢算について、その攻略法をお伝えします。
「〇年前は〇倍だった」「〇年後には合計が〇歳になる」といった問題。登場人物はどんどん年をとっていくし、一体何を基準に考えればいいのかわからなくなりますよね。
でも、安心してください!年齢算には、どんな時代設定の問題でも絶対に変わらない、たった一つの大切なポイントがあります。
年齢算の最強の武器は「年齢差」
年齢算を解く上で最も重要なのは、**「年齢差はいつの時代も変わらない」**という事実です。
考えてみてください。お母さんとあなたの年齢差が5歳だとしたら、10年前も10年後も、この差は絶対に変わりませんよね?
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現在:お母さん40歳、あなた10歳 → 年齢差30歳
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10年後:お母さん50歳、あなた20歳 → 年齢差30歳
このように、問題文に登場する人物の年齢差は、過去・現在・未来、どの時点でも一定なのです。この「年齢差」こそが、年齢算を解くための最強の武器となります。
攻略のステップ
年齢算の問題を解くときは、まずこの**「年齢差」**を最初に求めましょう。
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年齢差を把握する:問題文をよく読み、登場人物の年齢差を求めます。
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線分図を書く:年齢差がわかったら、線分図を書いて情報を整理してみましょう。現在の年齢、過去の年齢、未来の年齢など、それぞれの時点での関係性を視覚的に捉えることができます。
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年齢差を基準に式を立てる:「〇年前は〇倍」といった情報と、すでにわかっている年齢差を組み合わせて、方程式や比の式を立てて解き進めます。
「線分図なんて面倒だな…」と思うかもしれませんが、これは混乱を防ぐためにとても有効な手段です。特に、複数の人物が登場する複雑な問題では、情報を整理するのに役立ちます。
練習問題に挑戦してみよう
太郎くんは現在12歳、お父さんは40歳です。お父さんの年齢が太郎くんの年齢の3倍になるのは、今から何年後でしょうか?
【解答と考え方】
まず、年齢差を求めます。
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お父さんと太郎くんの年齢差:40歳 - 12歳 = 28歳
次に、お父さんの年齢が太郎くんの年齢の3倍になる年を考えます。
このとき、お父さんの年齢と太郎くんの年齢の比は 3:1 になります。
年齢差はいつの時代も変わらないので、この時点での年齢差は28歳のままです。
線分図で考えると、
お父さん:
太郎くん:
年齢差の28歳が、太郎くんの年齢の**「3倍 - 1倍 = 2倍」**にあたることがわかります。
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28歳 ÷ 2 = 14歳
つまり、お父さんの年齢が太郎くんの年齢の3倍になるのは、太郎くんが14歳のときです。
最後に、今から何年後かを求めます。
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14歳 - 12歳 = 2年後
まとめ
年齢算が苦手な人も、まずは「年齢差は変わらない」という魔法の言葉を思い出してください。
どんなに複雑な問題でも、この原則を軸に考えれば、必ず糸口が見つかります。ぜひ、手元の問題集でこの解き方を試してみてください!
算数は、一度コツを掴んでしまえばどんどん得意になります。一緒に頑張っていきましょう!